返報性の原理は有名ですが、営業活動にどのように活かせばいいでしょうか?
ここでは、セールスのプロがいかにお客さんとの信頼関係を築き、返報性の原理を使っているかを解説します。
リッチセールスコーチのリッチです。
現役のコンサルティングセールスマネージャーです。
営業(セールス)を育てる仕事をしています。
この記事を読んで頂ければ、初回面談や、相手がお客さんになってからの信頼関係構築スピードが数倍になります。
知っていると知っていないでは大違い。
さあ、早速行きましょう。
返報性の原理とは?
人はそもそも、誰かに何恩義を受けたらお返ししないと気まずい気持ちになります。
そして、この感覚はバンコク共通であり、決して日本人だけの感覚ではありません。
この効果は人間の本能に刻まれた法則であり、強い影響力を持っています。
このことを科学的に立証したのは、1971年のデニス・リーガンの論文で、見ず知らずの人に先にジュースを無償であげると、自分が買ってほしい福引券を購入してくれる確率があがる。
ということを発表しました。
ロバートチャルディーニ氏が書いた影響力の武器という本や、色々な本にも紹介されている逸話になります。
この手法は、営業というよりむしろ、人間の本能にリーチする方法論となりますので必ず知っておいた方がいいでしょう。
返報性の原理を活かせる場面
返報性の原理を活かせる場面は無数にあるのですが、一番価値が発生しやすいのは初回のコンタクト時になります。
この時代、インターネットを使用してお客さんとの最初のつながりを作るケースが増えています。
無料レポートのダウンロードから始めて、そのメールアドレスへのステップメール、その中での信頼関係構築というのが王道ですが、それ以外も多数。
例えば、あなたがサブスクリプション型の製品を販売しているなら、最初の月は過去の大量のコンテンツへのアクセス権を提供することでオファーが強くなります。
初回のチャージに対しての提供価値が強ければ強いほど最初のお客さんになってもらいやすいですが、その後の継続フィーの価値が低すぎると解約が増えます。
この絶妙なバランスをどの程度にするかが大切です。
基本的には最初の取引では赤字にならない最低ラインの取引をイメージするといいと思います。
返報性の原理を活かして顧客に得した!と思わせることが大切ということですね。
返報性の原理で自分を苦しめないための注意点
返報性の原理を活用する上での注意点があります。
返報性の原理は100%効果があるというものではありません。
あくまで、相手があなたの思い通りの行動を起こしやすいという確率があがる原理なのですが、注意しないとお客さんにいいように使われるケースがあります。
人にはギバー、マッチャ―、テイカ―という3種類の人間がいます。
この本は私のブログで何度も紹介しているのでぜひ読んでください。いい本です。
あなたの周りにも、つねにテイカーと言われる、俗に「くれくれ君」と言われる人たちも存在します。
この人に捕まったら最後。
情報は好きなだけ取られて、全くお金を落としてくれません。
それどころか、最初の安いキャンペーン価格でだけ注文するが、その後はすぐにキャンセル、返金要求するなどいいお客さんにはなってくれません。
そのようなくれくれ君をうまくかわすことも視野に入れる必要があります。
つまり、中には無償で何でも質問したり、要求したりしてくる部類の人がいて、その人はあなたのタイムバンパイアになる可能性が高いので注意しましょう。
この課題を克服する最大の判断基準として、「最低限このラインまではサービス可能、これ以上は無理。」というところをきっちり決めておくということが大切です。
返報性の原理があるからと言って、自分自身を犠牲にする必要はない
よくあるお人よしになる必要はないので、ここだけは注意しておきましょう。
相手の要求を飲む、色々サービスする、先に何を与える。これらを実行する際に、どこまで手を入れるかという判断基軸は、「自分がイライラしてしまわないレベル」が感覚としてよいと思います。
短気な人ならイライラレベル。もっと温厚な人なら、他の仕事の時間を奪われて睡眠が削られるまでは受けないなど、ボーダーの引き方が大切だと思います。
ちょっと考えてみてください。
大分時間も、お金も、色々投資したのに見返りがなかった仕事ってないでしょうか?
仕事だけでなくてもいいかも知れません。プライベートで誰の相談に乗っては、結局感謝されずに相談者は忘れてしまっている。なんてことありませんか?
私の妻は完全なギバーなのですが、このような人はギブしすぎて疲弊しているケースが多いです。
そして、過去を振り返って「いつも相談に乗ってあげた人は、その後相談したことも忘れてるくらいけろっとしてたりして、自分のことが馬鹿らしく思えることが多い。」というような表現をします。
このように、ギバーは返報性の原理などを意識せずにギブする姿勢を持っていて素晴らしいのですが、自分が苦しむまで人のために悩んであげるケースもあるため、線引きが必要ということです。
そして、やりすぎて若干後悔している、少しだけ恨んでいる・・。みたいな感情になってしまうのです。
最初はよかれと思って、無心で奉仕することが、最終的な人間関係を壊す結果になるのは全く意味がありません。
それなら、自分が与えられるレベルの余裕で、相手の要求をのんであげるのがいいですよね。
返報性の原理の活用はマインドセット次第
これまでお伝えしたことをまとめると、先に相手にメリットを提供すると、お返しとして返してくれやすい。というのが返報性の原理でした。
しかし、自分を苦しめるレベルでメリットを提供すると、逆に相手との信頼関係を壊すことに繋がる可能性があります。
そのため、自分の余裕が100だとしたら、80くらいまでは提供していよいとして、残り20は温存しておくべきです。
このように心理的な余裕を持ちながらサービスを続けることで、あなたのサービスのボーダーラインを相手も理解してくれ、かつ、少し無理してくれている。ということも伝わりやすいです。
もし何かの相談事を敢えてあなたに頼んできていることがあるとすれば、あなたの秀でた能力を買って相談してくれているはず。
あなたが不動産のプロだったとしたら、普通の相談者はそんなに沢山の不動産のプロとの人脈があるわけではありません。
つまり、その相談を他人では解決できないんですよね。
その解決はあなただからできる。だから相談している。
つまり、あなた以外に相談者がいないなら、あなたの提供できる余裕レベルがほんの少しでも、そのほんの少しだけを相談者に分け与えることで価値が生まれるのです。
ですので、あなたがある分野のプロだったとして、ほんの少し知っていることを相手に教えるだけでも、そこに価値は生まれるということです。
実際に、私がこのような記事を書いている理由もそれです。
私はプロのセールスで、コーチですが、この知識を少し読者さんに伝えることで誰かの何かにカチっとスイッチを入れられるかもしれない。
そう思ってこのブログを書いているのです。
自分でできる余裕範囲で、少しずつ知恵を分け与えることが相手との信頼関係構築のコツというわけです。
あなたの仕事に活かせないか、ぜひ考えてみてください。


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